ゲストは、コンプレッサの導入先であるサイアムフジウェア(本社:富士ホーロー/富士琺瑯工業株式会社:1947年創業)の島田 正義(しまだ まさよし)工場長。そして、コンプレッサの製造・販売元、アネスト岩田サウスイーストアジアの冨田 貴宏(とみた たかひろ)MDと、高田 茂樹(たかだ しげき)セールス担当だ。
「当社は、主に王道の調理器具を製造・販売しています。」と島田工場長。
サイアムフジウェアがタイで製造している製品は、コップや鍋など、まさに王道の琺瑯(ホーロー)製品。しかし、日本でも一度は見たことがある有名ブランド、有名キャラクターの製品や、高級時計に使われるホーロー製の文字盤といった特殊なものも手掛けている。
サイアムフジウェアが、導入するコンプレッサをアネスト岩田製に決めた経緯について、島田工場長は語る。
「もともと日本からタイに持ってきたコンプレッサが古くなって傷んできたので、新しいコンプレッサをインターネットで探していました。その時にアネスト岩田さんのホームページで見つけ、コンタクトさせていただきました。」
アネスト岩田サウスイーストアジアの冨田MDは「フットワークが軽く、エンジニアリングも一緒にできる販売商社」を探していた島田工場長にYN2-TECH・中村MDを紹介し、タイでの3社の協力体制がスタートした。
コンプレッサの選定について、高田セールス担当は語る。
「古いコンプレッサは非常に消費電力がかかります。工場の電気代の削減・というご希望を伺い、それに合った当社のコンプレッサを選定いたしました。」
アネスト岩田のコンプレッサを使用したエアシステムの最適化で工場エアの質を変える
コンプレッサは、工場のエネルギー源となるエアを供給するのに不可欠なものだ。コンプレッサの圧縮空気が生産ラインに入った時に、不純物である「水」が混入するリスクがあるため、アネスト岩田は、同時にドライヤの買い替えも提案した。
コンプレッサの据え付けは、新年の3日間の休みの間に滞りなく行なわれた。
「導入直後は操作に多少手間取りましたが、今は問題なく動いています。何よりもクリーンなエアが出るようになって、不良が減りました。」と島田工場長。
冨田MDは「エンジニアが定期的にお客様を訪れ、機械に不具合があれば、すぐにメンテナンス、修理をいたします」と話す。
「アネスト岩田はタイに工場を持っているので、パーツ在庫や技術的な知見について多くのメリットがある。サービスエンジニアの方達はどんな不具合にも自信を持って対応する。」 中村MDは同社のスタッフに絶大の信頼をおいており、「当社の大事なお客様にも安心してお勧めできる」と自信を持って話す。
アネスト岩田 スクリューコンプレッサ “Exact Air” LRL-370
スクリューコンプレッサで多くの導入実績を持つ、アネスト岩田の”Exact Air” LRL-370(現在はLRS)。独自開発のツインスクリューが使われており、「パワフル&省エネ」を実現した高性能モデルだ。
【LRLシリーズの特長】
■セット構成を見直し、正面からの低騒音を実現。従来機比(15kW、22kW)で4dB低減。
■カートリッジ式のオイルセパレータエレメント採用により、メンテナンスが容易。
■圧力設定がモニタ上で簡単にできる。最小差圧は0.05MPaまで設定可能。
■高圧仕様もラインアップ。
■最新の圧縮機診断システムを搭載。最新制御方式の採用で、安定性と省エネ性が向上。
「2006年から富士琺瑯工業株式会社のトップとして、富士ホーローグループを牽引してきました。
2009年からサイアムフジの社長に就任して、改革改革の連続でしたが、そんな中、中村社長と運命的に出会い、改革をランクアップできた事は、誠に有難い事でした。
コンプレッサの導入から始まり、マシニングセンター1号機導入、3Dプリンター1号機導入、マシニングセンター大型2号機導入、3Dプリンター上位機種2号機導入と、当社発展のため、何時も当社目線で最善最高の提案をいただいております。若いのに素晴らしい好青年です!
失礼、素晴らしい経営者です!!
これからも益々フレンドリーに一緒に歩んでいきたいと思います!!!」
1990年、日本の電機メーカーから転職してサイアムフジウェアに入社。
「在タイ歴は、足掛け27年になります。実家は東京・浅草です。タイ好きが高じて、こちらで仕事をする為にタイに生活拠点を移して20年以上になります。
当社は、主にホーローの調理器具を製造・販売しています。お客様が当社の製品を使って美味しい料理を作り、楽しく幸せになる事をいつも思って、製品を作っています。
その為に日本の物作りの品質にこだわり、世界レベルの安全で清潔な良い製品をお客様に提供する様に社員一同心掛けております。
YN2-TECHさんは、即対応してくださる会社という印象です。必要なときに、必要なモノやソリューションを提供してくれます。
当社の社長である兼平も含めて、中村MDとは長いお付き合いをさせていただきたいと思っています。」
1997年アネスト岩田入社。マーケティングに2年、開発に異動して10年。主にヨーロッパのOEM機器を日本仕様にするための採用調査を行なう。その後、「サービス」を経てアメリカに赴任。2018年からはタイに駐在している。
「当社はタイでコンプレッサの設置から立ち上げまでのサポートを行なっております。サイアムフジウェア様へはコンプレッサと一緒にドライヤを提案させていただきました。
お客様が安心して工場の操業ができるよう、社員一同精一杯努力させていただいております。」
2002年アネスト岩田入社。
営業として、8年間、コンプレッサの省エネやコストダウンなどのソリューションをお客様に提案。その後マーケティングに異動し、世界中の支社と連携して販売促進に取り組む。
タイへは、営業として2019年に赴任。
「サイアムフジウェアさんには、当社のLRL-370を2台納入いただきました。製品としては1つ前のモデルになります。市場ではインバーター機が主流ですが、島田工場長は安心してご使用できるコンプレッサをご希望でしたので、ロード・アンロード機をご提案させていただきました。
『何も問題が起きない』というものをお客様にご提供するのが、我々がやるべき仕事だと思っています。」
「コンプレッサの選定、システム構築において、アネスト岩田さんのエンジニアの方達と一緒に構想案を作っていき、周辺準備や配管作業、導入後のメンテナンスについての文化形成までを対応させていただきました。
サイアムフジウェアさんには、コンプレッサを安心してご使用いただいていることから、当社を信頼していただき、今では新製品の開発や製造プロセスのイノベーション、内製化のお手伝いまでさせていただいております。
最新の3Dプリンターを使った試作も共同で進めており、サイアムフジウェアさんが新規受注をするためのお手伝いをしていきたいと考えております。
アネスト岩田さんのコンプレッサが新しいビジネスに繋がる架け橋になっています。
この3社の信頼関係を今後もより強化していき、安心して長く使っていただけるようなメンテナンス体制や、情報伝達の仕組みを強化していきたいと考えています。」